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2015年5月10日 (日)

パリよ、永遠に

映画館にて『パリよ、永遠に』を観てまいりました。

第二次世界大戦終結前、
パリを占領していた独軍の司令官に対し、
中立国スウェーデンの外交官が
パリの破壊工作をやめさせようと言葉をもって渡り合う、
舞台のお芝居のような緊迫感のある、
言葉とは外交とはこういうものかと、改めて感服させられるお話でした。
(あとから検索したところ、実際舞台を元にしたものだそうです。)
言葉をさかしまに使われることが横行して
とがめられない昨今のおかしさを
戦時中のリアリズムの中で語られる人の言葉が
はっきりとその正体を知らしめて
ぼーっと寝ぼけているんじゃないよ、と言われたように思えた映画でした。
同じように戦時の事実をはっきりと見据えた映画を今、
日本で作って公開することができるでしょうか。
それができないのなら、明らかに今この社会はおかしくなっています。
映画の中では、
ハンナ・アーレントで描かれていた
ただ「命令を聞いただけ」で戦争犯罪者となった思考停止のナチスと、
そうでない独軍の将校、兵士が登場しています。
結局、問題になるのは「人」自身なのだなと思いました。
そして外交とは言葉を尽くし、信を尽くすことであり、
政治の役割は最大の人権侵害である戦争を起こさないために
努力奮闘することではなかったかと。
戦争する理由もないのに(できるかどうかはまた別の問題)
黒を白と言い抜け続けて
国の形を捻じ曲げてまで他国へ派兵できるように(派兵する準備を)している輩は
ナチスと全く変わらないものと思えますし、
目の前の利害にかまけて今だけ都合のよい判断をすることが
未来を見据えればどれほど問題であることか。
次々に繰り出される外交官氏の「言葉」と「知恵」という武器の小気味よさに
ため息をつきつつ見入っておりました。
言葉の軽さ、故意の誤用の日常化に時々絶望感を覚えるこの頃ですが、
穏やかで的確な言葉が綴られているものを読むと
オアシスを見つけたように心底ほっとします。
先日大阪に行ったおりに寄ったブックカフェで
読みたいものをどっさり見つけて、しばし幸せに浸りました。
この狭いスペースでこの品揃えは!!と
店員さんを激賞したくなりましたが、
すんでのところでぐっと我慢しました(なけなしの理性が)。

コルムさんのコンサートの前に(↑このときです)、
楽しみにしていた『イミテーション・ゲーム』と
気になっていた『はじまりのうた』を観てまいりました。
簡単な感想のようなものをまた置いていきたいと思います。
内容は簡単どころか、
ああ良かったなあ~と思える素晴らしいものでした。

さらにGWの間に美女と野獣を観てまいりました。
これも合わせて続きます。

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