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2012年4月14日 (土)

映画を二本。

怒涛の年度末がとにかく!なんとか!終了しました。
その間、桜が開いたり散らされたり不穏なものが空中分解したりと
いろいろあったみたいですが、
心身ともにとにかく一息ついているところです(疲)。
そんなわけで、週末に映画を見るだけ見て
あとは何もできない状態が続いておりましたが、
とりあえず、邦画と洋画を1本ずつ見ました。
前者は「僕達急行 A列車で行こう」
後者は楽しみにしていた「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」です。

僕達急行の方はなんとなく心に留めていて
結局勢いで見てしまったのですが、
ただただ、幸せ~な気持ちになれる映画でした。
列車好きの映画と一言で言ってしまうには
あまりにも至れり尽くせりの凝りようで作られていて、
主人公の松ケン氏と瑛太氏のキャラクターもほのぼのと温かく、
ある意味草食的すぎるようなところもありましたが、
こんな生き方もいいなあとしみじみいたしました。
なんにせよハッピーストーリーは心を温めてくれますし、
随所にコメディ要素も効いていて
幸せオーラに包まれて劇場を出ました。
ついあの列車はなんだったかなあと気になって
パンフレットを求めたのですが、
結構パンフレットを購入するお客さんが多く、
かつ映画が終わったのちにあちこちで
列車の話題が聞こえてくるのが楽しかったです。
福岡好きの私にとっては
ロケ地となった風景も楽しみの一つでした。
そんなわけで旅好きにもおいしい映画でありました(^^)。

一方のサッチャーさんは、
意外と言えば意外な切り口のお話でした。
これはドキュメンタリーといえるのでしょうか、
歴史上の過去の人を描いているわけではないので
難しい部分もあるのでしょうが、
事実を並べたというよりは
少し離れたところから「史実」を並べて
俯瞰しているような、
実在しておられるサッチャーさんからは
どのように映っているのか、
これはフィクションなのかどうなのかと思いつつも
彼女の人生の中の様々な時代の視点を切り取って
詩や散文のように並べられ組み立てられたような、
不思議な作品に仕上げられていました。

人生のたそがれはこうもつらいものなのか
楽しいこともやりがいのあることも
たくさんの選択肢から選んでまっすぐに歩いてきて
その生を生ききった一人であろうはずなのに
老齢に達した彼女の回想と幻想が入り混じる中で
まだそこにいるかのように寄りそう亡夫の幻に苦しめられ
おそらくはそれを手放せない(遺品を手ばなすことができない)
自分から決別し、
独りになって開放される=独りの足で立つことができるようになる
おそらくは短い現在の日々に押し込めた不思議な映画。
情感にあふれたというと妙な気がしますけど、
「今」のこの「ドラマ」に反応しつつ、
あなたも幸せでしたか?
幸せでしたよね、
つらいことばかりの日々であったかもしれないけれど、
確かにあなたは自分の足と家族の助け、
お互いに愛することで生きてこられたんですよね、と
心の中で話しかけたくなりました。
誰もに平等に訪れる老いも病も想像を絶するほどにつらいものだと
そちらの方が身近に感じられる気がする自分には
問題があるかもと思いつつも、
バリバリの政治ドラマからはほど遠く、
むしろ傍観的と言えるくらい伝記部分があっさりとしたものに感じられ、
メインは彼女自身の家族の物語にあるんだなあという気がいたしました。
一遍通りの言葉で表せるようなお話の作りではなく
さまざまなドラマの要因が複雑に絡まっているのですが、
最後のシーンでいくぶん救われました。
彼女自身のことを描いているながら
遠くからやんわりと包んでいるような、
具体的というよりはとても詩的なお話でした。
認知症がこういうもの(亡くした人がそばにいる)なら
実は幸せなこともあるのではないかと
不埒なことも考えましたが(すみません)、
当人はかなりつらいもので、
周囲の家族にとっても
なんども胸を刺されるような思いがするものなのだなと思うと
なんどか涙腺が壊れました。
最後は独りになる、という考え方は
西洋では普通なのかなとふと思いました。
天国で再会するとは考えないのかしらと
やや的外れなことを考えつつ、
あいかわらず的を得ない感想しか持てませんでしたが、
とても心に残る作品でした。

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