« なにかと落ち着かず。 | トップページ | 舞台は好評らしいです♪ »

2009年10月20日 (火)

プール

『かもめ食堂』と『めがね』のキャスト(一部入れかえあり)で
淡々と穏やかなストーリーが紡がれるのを期待して行ってまいりました。
その点を裏切られることはなく、
折り目正しく楽しげに生きている
ややわけあり風の人たちの世界に
またまた浸ることはできたのですが、
これまでの二作品から受ける印象とは違うように思ったのは
作品のせいなのか、それとも私の心持の変化なのか、
少し考えあぐねてしまいました。
監督さんが違い、原作者も違うと聞きましたので、
最大の原因はそれなのでしょうが、
なんだかこの世とかの世の境目が透けているような、
上手く言えませんが・・・そういう世界に思えてしまいました。
(夜の熱気球風風船?の絵と
さらに空気感を増したもたいさんが
菩薩さまになってしまうんではないかしらと思うほど
最強化していたのがそのまた原因かも。)
考えてみるとこれまでの二作品とて、
明るい設定だったかというと
そうでもない気がしますので、
やはり見る側の心境の変化なのかもしれません。

お話の舞台はチェンマイで、
現地に住んでゲストハウスを営む母と、
ずっとその母と離れて日本で暮らしていて
このたび卒業旅行でやってきた娘との
なんともぎこちない交流と、
そこに住む不思議な組み合わせの人たちとの生活模様の数日間を
切り取ったお話でした。
相変わらず出てくる料理はおいしそうで、
登場人物の箸の使い方はキレイで、
犬猫豚(乙事主かと思いました←それは猪です;;)に
野良牛などの周囲を固める動物キャストも充実。
変わった点と言うと、
主演の小林聡美が旅行者から旅人の娘を迎える側、
母親の立場に移動したことくらいなのですが、
初登場の、みずみずしいという形容がぴったりの
さよを演じた伽奈さんを取りまく
お馴染みキャストの年齢が上がり、
人生の紆余曲折を経てわけあり度が増したからなのでしょうか。
なんだか無常感に近いものも感じてしまいました。
サイドストーリーのような
現地の小学生のビー君のエピソードで、
彼のけなげを通り越して
人生を達観したような振る舞いを見ていて、
余計にそういう風に思ったのかもしれません。
小林聡美のあっけらかん度とマイペース強度は
母になってついに最強なレベルにまで達した感がありました。
それでも語られない本音がたくさん隠されている気配があり、
母と娘が鍋をつつきながら交わした
不器用な本音トークは良かったです。
癒しといえば癒しの映画ではありましたが、
これまでの「気楽な旅行者ののほほんとした」物語ではなく、
ほとんど表には出ないけれどそこはかとなく、
地に足の着いたドラマが空気に漂っているような
映画であったように思いました。
以上がごくごく個人的に受けた印象です。

それにしても、さらにパワーアップしたもたいさんが
やはり凄かった(たまに怖かった)。
彼女がほんとに「夢に出て」きても、
驚かないかもしれないと思ったりしました。
それにしても、幽体離脱してませんか、もたいさん。
みなさんも普通に受け止めないでください・・・。

つまり、そういう映画だったような、
普通に自然になにもかも受け止めてしまうような
作品だったような気がするのでした。

このキャストで、もとの監督さんで、
もうひと作品くらい見てみたいなと思います。
もし実現するとすると、
今度はどこの国が舞台になるのでしょう。

|

« なにかと落ち着かず。 | トップページ | 舞台は好評らしいです♪ »

映画感想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« なにかと落ち着かず。 | トップページ | 舞台は好評らしいです♪ »