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2008年9月 9日 (火)

三回目です。

朝夕がずいぶん涼しく感じられるようになってきました。
まだまだ残暑は厳しいですが、
時々秋らしい雲も見かけるようになってきました。

先の日曜日に『ダークナイト』の三回目を見てきました。
ビギンズのときは三回見てもう思い残すことなし!と満足したのですが、
今回はまだまだ行けるぞ~という不思議な余裕?がありました。
なんとか前売り消化はできたのでほっとしましたが、
自分のコンディションのいい時にもう一度見たいなと思いました。
(えーと、前の日に4時間睡眠だった上にさんざん歩いたもので
一瞬意識が飛んでいましたが、
偽バットマンのハンギングにたたき起こされました。)
もう少し頑張って上映を継続していただければ
長期休暇の間に一度行けるかもしれません(^^)。
リピートして見るたびに気になる箇所が違うのはよいとして、
その時に印象に残らない部分は短く、
そうでないところは緻密に長く感じるのは錯覚でしょうか。
なんだか指輪原作を読むときの感覚に少し似ています。
指輪は相当注意していないと
どこかをつい無意識に読み飛ばしてしまい
(何しろ全てにおいて緻密に設定されていますし~)、
いざ読み込む箇所にくると
こんなに深い細かいところまで書いてあっただろうか、と
思うことがたびたびなのです。(←あくまで私の場合です。)
なので何度読んでも必ずなにか発見があるか
もしくは忘れてしまったところを後日何度でも楽しめるという特典があります(爆)。
そのあたりは少し似ているように感じます。

やや疲れていたもので集中力は今一つでしたが、
画像の切り方や切り替えのタイミングなど、
あっと驚く衝撃映像の連続でも、
どれもが美しいなあとついつい見とれてしまいました。
また今回は
「正義のまま死ぬか悪に染まって生き続けるか」のセリフを
ハービーだけでなくほかの皆さんにも当てはめながら、
またハービーやジョーカーの言う悪という言葉の意味を
角度を変えつつ考えて見ていました。
ブルースのそれは
「決して悪に染まらない=人を殺さない」鉄壁のモラルのことのようで、
決して人に銃を向けない。
たたきのめすことはあっても殺さず、
他人にも殺すことを許さない。(たとえば偽バットマンにも。)
頑固なかたくななまでの見事な正義感の持ち主。
物語では、ただでさえ治安の悪いゴッサム・シティーで
ジョーカーに安全を脅かされて
自衛のために他人を非難し殺めようとする市民たちが
それこそ悪に堕ちる寸前のところで選択を迫られるわけです。
(やはりこの街には住めないです~;;。)
かくも悪のはびこりやすい、人の心が試される街で
悪に染まらずこの街を守るには、
人に誤解され誹りを受けても
恐怖の仮面を帯びるほかに方法はなかったのでしょう。
ヒーローではないと言っているけれど、
ヒーロー以上にずっとずっと必要な人。
「ビギンズ」で
両親の死からただ街を救うことを考え続けてきたブルースが、
暗黒の騎士(ダークナイト)になるという選択をするまでの物語だったのか、と
続編としても文句のない出来栄えになっていることに
最後でやっと気づきました。
リーアム師匠からお墨付きをもらった体術は
続編でのバットマンの強さに説得力を与えているなと
いまさらに思ったりもしました。
やはり守護者にして監視者たる役割は
ブルースにしかできないのでした。
知力体力反射神経判断力・・・どれを取っても、
ジョーカーとバットマン(二人の爺のサポート含む)だけが別格で、
ほかの善良な人々はあまりにも普通で力不足で
とても勝負にならない(だからそれが普通)。
ハービーの「変節」は
ジョーカーのたくらみにまんまと踊らされた悲しいものでしたが、
レイチェル本人が決して望まない方向であったに違いないのに
自分の憎しみに心を明け渡してしまったハービーは
やはり弱かったのでしょうか。
(そう言ってしまうのはあまりに残酷ですけど。)
自分も一番愛する人を失い、
身を切る思いで助けたハービーにそれを理解されることもなく
真実においても幻想においても独りにされてしまったブルースが
やはり哀しいです。
真実だけでは納得しない、幻想も必要である(でしたっけ)という
ブルース本人の台詞が
手紙を焼くアルフレッドの姿に重なるのもまた切ないです。

つくづく脚本と演出の妙が冴えわたる作品ですが、
印象的な台詞が各キャラクターにあてはめられる重層構造を
いくらか感じられたように思いました。
(多分まだまだ見逃していることでしょう。)
どこを取っても切なくて、
切ないけれど見るほどに面白い。
いまさらですが、
タイトルは最後だけに出たのですよね(今頃気がつくことでは;;)。
ことさらにずんと心に響く終わり方でした。
本当にどこまで天才なんだノーラン監督。
大変ダークなお話ではありますが、
完全に物語に埋没して我を忘れてしまえるので
気分が滅入ったときに見ても私はほとんど問題がなく、
かえって便利ですらありました。
圧倒的な物語のチカラを感じられる傑作です。
ああ、大絶賛モードが止まりません・・・。

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