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2008年7月22日 (火)

西の魔女が死んだ

連休ということもありますが、
普段がらがら気味の映画館がほぼ満員の盛況でした。
お子さん連れの方もおられまして、
子供から見ると
どんなふうに受け取れるだろうかなと思いつつの鑑賞でした。
予告編に『火垂るの墓』実写版が登場しまして、
まずい、と思ったもののすでに遅く、
本編を見る前から涙腺スイッチが入ってしまって
いろいろ大変でした;;。
今回ばかりは本編からさらっと見たかったです。
最後は例によってえらいことになりましたが、
このお話は死ではなく(のみならず)、実は生の物語なのですよね。
泣いたり笑ったり大変でした(^^;)。
見終わってから原作はどうだったかな~と思ったものの
幸か不幸か原作本が棚から出てこないので(爆)、
おぼろな記憶を頼りに、映画の感想を並べてみたいと思います。


なんといいますか、静かな、そしてシンプルな映画でした。
(静か過ぎて、そばで見ている子供の反応が気になったくらいに。)
エピソードを絞りに絞った感があり、
ママの登場も極力エッセンスだけ。
(原作でもそうだった気がしますが自信なし。)
まいの学校の話がちょっぴり出てきたほかは
あとにできる友達のエピソードもなく、
どうかすると単調なまでに淡々と
まいとおばあちゃんとのエピソードにほぼ絞って
とても素直に語られていました。
(一人ほど増やされていた人物がいましたが、
ずーっと続く静けさに賑やかさとのどかさを添えて
これはこれでよい感じでした。)
そして心配していたコトバワールド再現?の点ですが、
むしろコトバを最小限に絞り、
鮮やかな、実感のある映像だけで見せて、
印象的な台詞だけが語られていまして、
成程上手い、と思える映像化でした。
そしてやはり心配していたラストですが、
ひねりなしの直球勝負で、まさに「ダイセイコウ」でした。
原作は子供向けですので
難しい言葉はそもそも使われていなかったように思うのですが、
シンプルな言葉のチカラというのは
実は至って強力でしなやかに心に響くもののように感じました。
自分でも驚いたのですが、
「おばあちゃん、大好き」はとにかくとしても、
「おじいちゃんがとても好きだったよ」というパパの台詞が
こんなに胸にこたえるとは思いませんでした。
ことばの音声化にもまたチカラがあるのですね。
日常で、こんなに穏やかかつ素直にこんな台詞を言われたら、
そりゃあ堪えるに違いありません。
(素直な子供時代ははるか遠いものになってしまいました・・・。)
私はどちらかというと、
まいの両親の目線に近いところにいるのだな~と
映画を見て改めて判ったのですが
(不登校問題については全く考えていませんでしたが)、
映画の情景を見て、
夏休みに行ったイナカの家を思い出しました。
こんなに広くもなく凝ったものでもなかったけれど、
懐かしい、日本のモリの匂いがしました。

物語のメインはまいの「魔女修行」なのですが、
初読の時に、
ああ今さらながら魔女修行をしなくちゃ、と思ったことを思い出しました。
規則正しい生活。運動。何事も自分で決める意志をもつこと。
自分を肯定し、現実を冷静に見据えて、進める方法を探すこと。
心を落ち着け、怒りと憎しみにふりまわされないこと。
あったりまえのこと、と誰もが思っていても、
実は最初の項目ができない、
もしくはしない人が多い。
できない、と信じている人がとても多い。
だから心と体を壊す人が多く、
壊してみないと気がつかないものなのだなと
自分の身にもようやく沁みているこの頃なのですが、
生きていくことの基本は
やはりカラダを律し、心を律するところからはじまるのです。
下手をするとお説教になりそうなところをさらりと、
しかも「うまく誘導」しつつ、
教えてしまうおばあちゃんはすごい。
演じたサチ・パーカーさんは
最初はどうなのかな~と思いつつ見ていたのですが、
いや、素晴らしかったです。
丁寧な言葉遣いの中にたっぷりの愛情と
孫娘を一人の人間として扱う敬意が感じられますし、
時に茶目っ気たっぷりの少女のような表情や
ふくよかな優しい笑顔、
いたずらっぽい口調もチャーミングで、
こんなスーパーおばあちゃんを
好きにならないわけがない。
人生の先生としても愛情いっぱいの祖母としても。
ほんとうにはまり役でした。
まいちゃんとおばあちゃん以外は
あまり出番がなかったですが;;、
ほかのキャストの方々も
いい感じで物語にはまっていたと思います。


見終わって、やはり原作を読み返したくなりました。
(えーとどこに行ったんだか・・・;;。)
もし映画がお気に召しましたら
(映画を見る前でももちろんよいですが)、
是非原作も手にとってみていただきたいと思います。
心をクリアにし、暖かさをともしてくれる、稀有な物語です。

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