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2008年1月19日 (土)

スウィーニートッド フリート街の悪魔の理髪師

今年初の整体に行ってきましたところ、
目疲れ以前に頭の使いすぎと座ったままの連続作業のおかげで
体中固まっていました;;。
体力が落ちすぎてここのところ動くのも嫌でしたから。ああまた反省;;;。

体のコルセットが落ちたところで、
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』を見てきました。
ティム・バートンの映画では泣くことがない、というコメントを
あるサイトさん宅で読んだのですが、
確かに泣く心配だけは私もなく、安心して見られます(爆)。
といっても、数えるほどしか見たことはないのですけど。
とても完成度が高く、独自の世界を築き上げているのですが、
精密機械のようなおとぎばなし、といいますか、
イラストレーションのような感じとでもいいましょうか。
感情移入するというよりは、ただただ眺めてしまうのです。
お話はよくこれをミュージカルにしたな~と思ってしまうほど
血生臭いものですが
(私はミュージカルは未見です)、
その点、グロテスク加減をほどよく漂白した
絶妙な匙加減の出来栄えの映画になっていると思いました。(←褒めてます。)
生々しさがないというか、
体温を感じないくらいがちょうどいい感じで、
二人のクマどり白メイクが調和しているなと思いました。
もとのミュージカルもこんな感じなのでしょうか??


(元のお話がよく知られているのでネタばれというほどでもないですが、
以下一部白文字にします。)


イントロから重厚な音楽が始まり、
ミュージカル好きとしましては大変心が躍りました。
(拍手したくなる場面もありましたが、できないのがつらかった。)
一瞬リピートものかな、と思いましたが、
イントロの画像にはすでにうっ、とくるものがあり(血が~~TT)、
やはり無理かもと思っていましたら、
後半からスプラッタの嵐となりまして、
それでも画像と演出が比較的抑え目にされていたので
ほっとする反面、
淡々と機械化された殺人(ほぼ屠殺)にぞっとする度合いが増して、
やはりこれは一回でいいや、ごめんなさい、と
心の中であやまりつつ最後までしっかり見ました(_ _;)。
ハサミをカミソリに持ち替えた(古っ)ジョニデは
相変わらず世界にはまっていまして、
目の下のクマとか白すぎる肌の処理とかを考えてみても
たいへん美しかったです。歌もマル。
俳優さんは訓練で歌えてしまうんだなとつくづく感心するのですが、
ジェリーさんをやや髣髴とさせる、ちょっとロック?な感じの歌でした。
小僧役の子や、船乗りの青年、
閉じ込められている少女(ジョアナ)は正統派の歌だったように思いました。
とくに彼女は本当にキレイな声でした。
アラン・リックマンは、歌いだしても何の違和感もなかったです(^^;)。

つまるところ、人を呪わば穴二つ(二つでは済みませんでした)、とか
墓場に咲いた恋(墓場ではないですけどなんとなく)、とか、

そういうフレーズが頭をよぎり続けていたのですが、
いったん道を踏み外すと、
徹底的に不幸の連鎖に取り込まれてしまうのだな・・・という
悲しいお話でありました。タイミングもことごとく最悪。
地獄に落ちて当然の判事役人コンビが早々に片付けばよかったのですが(オイ)、
そうならなかったところで悲劇が拡大してしまいました。
トッド自身は悪人でもなく悪魔でもなく、ただの被害者だったのに
大量殺人を気に留めなくなった時点で
もはや自分の生を捨ててしまったようでした。
なので、最後のどんでん返しのあとは
絶望の淵からむしろ救われたようにも見えました。

やはり憎しみにとらわれてしまっては駄目ということで。


最初のゴキブリちゃんたちが入っていそうなパイも衝撃でしたが、
当分ミートパイは恐ろしくて食べられません。
幸い理髪店に行くことはないですが、
男性だったら、怖くて床屋さんに行けなくなるかも。(それはないか;;。)

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コメント

はじめまして。
スウィーニー・トッドで寄らせてもらいました。
>やはり憎しみにとらわれてしまっては駄目ということで。

「妻が死んだ」と思ったところでもう自分の未来など放棄してしまったんでしょうね。
それが結局は自分も含めた全てを破滅に追いやったのでは?

色々と問題のあるロベット夫人ですが、「銀の柄の剃刀が我が友」と歌うトッドの後ろから「私も貴方の友達なのよ?」と歌うシーンにはグッと来ました。
(一緒に見た女性はちっともグッと来なかったそうですが)
ああいうのをゴスというのでしょうか?

投稿: うらしま | 2008年1月20日 (日) 01時07分

うらしまさんはじめまして。お寄りいただきありがとうございました。
確かに最初の時点で後に起こる悲劇が決まってしまったのだなと思います。
ですが、無関係でいなくなっても疑われない人を選んで片端から惨殺しはじめてからは、復讐という目的からもはずれた本当の「悪魔」になってしまったなあと思わずにはいられず、始めがああでなければ・・・と考えたりもしました。

ロベット夫人の歌にグッときたか、といわれますと、ここで告白するんですか?と、正直ちょっとぞっとしました(^^;)。あとで読みがまだまだ浅かった!と一人で突っ込んでいました。二人の二重唱はとてもよかったです。

投稿: may | 2008年1月20日 (日) 13時22分

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