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2007年12月 2日 (日)

マリア

1日に無事に『マリア』を見てきました。
上映前の予告編の中に『タロットカード殺人事件』がありまして、
すでにTV予告で全編見てはいたのですが、
アレンさんはスカちゃんに夢中なんだな~と伝わってくるような気がしまして、
ヒューの扱いは華を添えるくらいのような気がしてきました(←男性ですけど)。
軽~くお話を楽しめたらラッキーというくらいの気持ちで
それでもスクリーンのヒューを楽しみに観に行きたいと思います。

以下『マリア』の感想です。
よく知られたお話なのでネタばれの配慮はほぼしていません。
全く白紙状態で観たい方はご注意ください。
見て思ったことや印象をつらつら書いてみたいと思います。

メインになるのは
天使に神の子の降誕を告げられて様々な困難に直面する
マリアとその夫ヨセフの静かなドラマです。
それにヘロデ王の真の王(救世主)抹殺計画と
3人の賢者の旅とが並行して語られます。
3人の賢者が思いのほかコミックリリーフになっていて良かったです(^^)。
役者さんで名前がわかるのは主演のケイシャちゃんくらいでしたが、
全体に芸達者といいますか、地味な感じに抑えられていましたが、
大変いい感じでした。
(ガブリエルのみちょっと唸りましたが、これはまあこういうものかと;;。)
上質なドキュメンタリードラマを見ているがごとく、
じっくり時代に埋没して楽しむことが出来まして、大変満足しました。
丁寧で細やかな描写の積み重ねで
当時の生活や風俗、社会の状況などがリアルに伝わってきて、
安っぽさは微塵もありませんでした。
しっかりと基盤に力とコストが注がれており、
じっくりと腰を据えて見ることの出来る佳作だと思います。
どのショットも本当に綺麗でした。

つかみにヘロデ王の嬰児虐殺の絵を置いて、
そこからことの始まりに戻る、
という具合にはじまり、
その後は淡々とお話が語られていきます。
静かで盛り上がりには欠けるかもしれませんが、
人々や社会の描写で充分感じることがあって
そのまま2000年前の世界に引き込まれてしまい、
退屈することはありません。
ゆっくりと伸びてくるヘロデ王の罠にどきどきしながらも
(筋(史実)はわかっているけどやはりどきどき)
運命に翻弄されるも
二人が重圧を静かに受け止めていく様子が細やかにつづられていて、
マリアの気持ちに埋没してやきもきしつつも、
二人の誠実さに打たれます。
神がマリアを選んだのは
ヨセフという夫と共に生きる女性だったからかしらと素直に思えたりしまして。
確か“the nativity story”と出ていまして、
本当に「キリスト降誕の物語」なので
歴史ものというにはやや毒が抜けている感じがします。
やはり信仰がベースになったものと思って見るものなのでしょうが、
信者でなくても、二人のドラマ、もしくは歴史劇としても楽しめる、
映画としてのバランスがとれ、抑制のきいた演出だったと思います。
クリスマス映画としては、本来の意味で決定版というべく作品かもしれません。

ほかに満足度が高かった理由として、
旅映画としてもかなり楽しめたことや、
なんだか妙にLOTR(『ロード・オブ・ザ・リング』)映画の雰囲気を
感じてしまったことがあります。
最初の兵隊の騎馬などは効果音といい構図といい
黒の乗手かと思いましたが、
建物や衣装や空気感などにかなり高度なリアリティを感じること、
いくつかのカットで一瞬LOTRを連想することがあったこと。
(ヘロデ親子の闇の中のツーショットは、
一瞬、闇の虚空を見据えるアラゴルンとレゴラスを想起してしまいました。)
あとは音楽のバランスのよさ、静と動のメリハリのよさです。
音楽も効果音もとてもいい感じでした。
一瞬エルサレムがゴンドールに見えたりもしましたが(これは勘違いかも)、
残り少ないパンを半分マリアに渡して自分は少ししか食べなかったり、
川のそばで疲れきって寝入ってしまうヨセフの姿は
そのままサムに見えました。
指輪にはトールキンの篤い信仰がもちろん反映していますので
ん?と思うのも不思議ではないことなのかとも思いますが。
(いやそうでもないか?)

降誕劇というと羊と羊飼いと3人の賢者がお約束ですが、
ほとんど詳細を忘れていたので
そうだったんだな~と思いつつ見ることが出来ました。
見方はそれぞれということで、
私にはかなり満足度の高い作品でした(^^)。

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