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2007年10月22日 (月)

ヘアスプレー

いや~、楽しかったです。
踊れるものなら踊りたくなる音楽とダンス。
以下、一部ネタばれや個人の感想を白文字にします。
読みたくない方はお気をつけください。


舞台は60年代のボルチモア。
ローカル局のダンス番組「コーニー・コリンズ・ショー」は
白人が出演する日がほとんどで、「黒人の日」が月一度あるだけ。
歌とダンスが大好きで番組の大ファンであるトレーシーは
いつかこの番組に出て、
憧れのリンク・ラーキンと踊ることを夢見ていました。
ですが、番組は女性プロデューサーに仕切られていて、
白人至上主義の彼女は才能よりも何よりも
美貌と女の武器(死語ですね)でのし上がった口で、
黒人はおろかユダヤ系もおデブもダメ、
トレーシーの同級生である自分の娘を売り出すためなら
何でもしますというトンデモ女。
一方、ただただダンスが好きなトレーシーは
補修クラスでイカしたダンスを踊る黒人学生と仲良くなり
(ダンス友だちとでもいうのでしょうか)、
黒人街に住む彼の家のパーティに行くのですが、
それは番組の黒人の日が打ち切りが決まった「記念」のパーティでした。
・・・

なんといっても主人公のトレーシーが素晴らしかったです。
ちょっと太めってことを本当に気にしているとは思えない、
明るくて、思ったことをはっきり表現する女の子。
ちょっと勘違いや女の子らしい妄想?も入るけれど、
頭の古い差別主義者の対極にいて
純粋でまっすぐで行動力もユーモアも知恵もある。
はじけるような歌とダンス、しぐさまで、
見事なまでに魅力的でした。
彼女を中心に、レベルの高い歌とダンスで構成され、
高校生の視点と世界の感覚で
学園ラブコメのノリでどこまでも明るくハッピーに
とことんコメディタッチを貫いて
最後も見事なまでにハッピーエンドになるのですが、
難しい問題をハッピーでくるんで見せた印象が心の奥に残ります。
ハッピーだけど、どこかかなしい、
現実にこんな問題があるのだけど、
負けずに潰されずに、一歩一歩進んでいこう。
クイーン・ラティファの演じた黒人女性の落ち着いた声が
通奏低音のように、心のどこかに残りました。
彼女の登場するシーンは、本当にどれも素晴らしかったです。
デモのシーンでするっと泣けたのは(また泣けたんです・・・;;)
クイーン・ラティファの台詞一つの背景にある歴史の重み、
歌にこもった
ソウルに
新しい時代を生きるトレーシーの純粋で誠実
な気持ちが
光のように差し込み映ったからだと思います。


イントロは朝のボルチモアの町。
様々な音が静かにリズミカルに刻まれはじめ、
主人公トレーシーの歌で生き生きと物語の幕が開きます。
舞台は未見なので比べることはできませんが、
映画なのかミュージカルなのかわからん!という感じでもなく
(ミュージカル慣れしていない人は冒頭でちょっと引くかもしれませんが)、
構成のバランスも役者(ベテラン新人共に)の技量も
すみずみまで神経のゆきわたった見事な出来でした。
こちらは高校生の視点から描いている作品なので
全く違う種類の映画ではありますが、
個人的には『ドリームガールズ』よりこちらの方が好きかも。
(コメディ好きなもので・・・。ハッピーエンドもとても好き。)
サイクロップスことマーズデンは
別人のように生き生きとしていました(←失礼だったらすみません;;)。
歌も踊りも・・・ほんとに別人に見えてしまいました。
上手いです。ノリ切っています。はじけています。
「コーニー・コリンズ・ショー」のホスト以外の何者にも見えませんでした。
そして御大・・・トラボルタは・・・
完璧に「女性のように」踊っていました。歌ってもいました!
そしていろんなコンプレックスをかかえた女性を
チャーミングに演じていました。
正直、時々怖かったですが(爆)。
クリストファー・ウォーケン演じる夫とラブラブなのですが、
そのシーンを見るのもある意味ちょっと怖かった;;。
クリストファー・ウォーケンというと
そういえば『ステップフォード・ワイフ』でも踊っていました。
今回は、真面目な顔でギャグを飛ばしまくる
ラブリーな夫で父を好演していました(^^)。
おじさん好きのツボにははまりませんでしたけど;;、
サイズ60がタイプという「妻、命!」の夫は最高に素敵でした。


ちなみにこの映画の鍵ともいえる
意地悪差別主義者親子ですが、
演じたミシェル・ファイファーは圧巻だった、と言ってもいいくらいでした。
(先日妖精の女王様を見たばかりなんですが。)
もうそれは見事な意地悪っぷり。
美貌を売り物にするだけあって素晴らしい体型です。
(もっとも、この映画を見ているうちに、
痩せている女性が棒っきれに見えてきたのが不思議でしたが)
『天国の階段』など韓流ドラマを彷彿といたしました。

(←付き合いで結局ほとんと見てしまいましたTT)
最後に天罰が下った、といいますか、
町の人の反応を見ると
とっくに時代から取り残されつつあったのですね。
そんな良い方向に世の中が変わっていけるといいなあと
映画を見ながら思いました。



それにしても、
ほんとうにとことん完璧にハッピーエンドでしたので、
溜飲を下げたい方にはいい映画かもしれません。
水戸黄門か少女漫画か・・・。
音楽もダンスも文句なしの楽しさですので、
元気をもらえる映画だと思います。
友だちや家族のあったかさも充実してますよ♪

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コメント

こんにちは〜。
見ました! 楽しい映画でした。
土曜日の初日に行ったのですが、とくに見たかったわけではなく、映画を見る時間がとれるので、何か見たい、これ、楽しそうかな?って軽い気持ちで選んだのですが、帰宅後、公式サイトのカラオケやトレーラーを何度も見ています。

役者さんたちの技量はすばらしかったです。見事な笑顔と体のキレ。
画面の端の方で踊ってる役者まで、とことんはじけてて、いやあ面白かったです。
ミュージカルでコメディ仕立てという大げさな表現は、真面目なことを重苦しくしないで表現するのには適してるなぁと思いました。

投稿: wata | 2007年10月24日 (水) 01時07分

こんばんは~。コメントありがとうございます(^^)。
私は結構楽しみにしていたのですが、良い意味で期待を裏切られたというか、それ以上でした。おっしゃるとおり、こんなにハッピーストーリーなのに、控えめではありますがちゃんと主張があって、すごくバランスが取れていて、ショウとしても素晴らしかった。ミュージカルの力は凄いです。で、とにもかくにも楽しかったです♪
最後のあたりでは体が勝手にリズムを取って、静かにしているのが大変でした;;。


投稿: may | 2007年10月24日 (水) 23時47分

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