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2007年9月23日 (日)

めがね

休暇の最後のイベントとして見てまいりました(^^)。
『かもめ食堂』と同じような雰囲気でいて、
さらになにも起こらず、
さらにスローテンポでただたゆたい、「たそがれ」ます。
そしてごはんがとっても美味しそうでした。
お昼時にかかったので、最後はお腹が空いて大変でした;;。
公開したばかりですので、あちこち白文字にいたします。

日本の南の、ケータイの電波の届かない島に
きりっとかたくなな風の女性タエコ(小林聡美)が降り立ち、
宿の主人の書いた地図をたよりに
まっすぐ海のそばの宿にやってきます。
そこには風変わりなご主人ユージと犬が一匹。
さらに彼女に先立ってやってきていた女性客サクラ(もたいまさこ)が一人。
この女性が、客というよりは主人以上に宿と島に溶けこみ、
さりげなく朝にはお客を起こし、台所に立ち、一緒にごはんを食べ、
特製のかき氷を皆にふるまいます。
地元の学校で教師をしているハルナ(市川実日子)は
なにげにこの宿に通い一緒にごはんを食べ、
「たそがれる」宿の人たちにとけこめないタエコに
時につっかかります。
「なにしにここに来たんですか?」
タエコといえば、「観光もなにもすることがない」ことに耐えられず
きりきりと「別の宿に移る」宣言をするのですが
そこがとんでもないところで・・・。


特に筋がないといえばないお話なので
この辺で止めますが、
最後に、こういう話だったのかと思いました。
つまり、これは
春の妖精サクラさんをめぐる人々のお話だったのですね。


本当に不思議な人です。(何しろ無敵のもたいさんですし。)
実は皆にとても慕われているけれど、一体どんな人なのかわからない。
物腰や言葉からにじみでてくるものがあるだけ。
どうして彼女の自転車の後ろに乗りたいのか?と
疑問を持っているうちはまだまだ常人なのでしょうか;;。
常人の目で見ている旅人タエコと一緒に旅をしている心持ちでした。
(また妙に実感がありまして;;。)
目茶目茶に固いですが、タエコの気持ちもわかるところが多く、
彼女の後半の切り替えほどにノリが良くはなれませんが、
素直に気持ちを切り替えられたら
心の中でなにかが変わるんだろうなと思いました。
(最後にめがねも洋服も黒から赤に変わります。)
教師なのに、しょっちゅう遅刻したり、さぼったりしているハルナは
「いいの、休憩も必要なの!」と言い放ち、
島の皆にも宿の皆にも大人気のかき氷を作るサクラさんは
「あわてないことが大事なの。あわてなければ・・・」
そう言って、見事に小豆を美味しく煮ます。
日常ではそんなのは通らない、とついつぶやいているのですが、
本当はそういったことが大事なのでしょう。


春が過ぎ、こつぜんと姿を消したサクラさんは
民話に出てくるなにかの精のようでしたが、
ご主人の
「サクラさんのかき氷に出あわなかったら
ボクもコージ(犬)もここにいない」の台詞の意味は何なのか。
(宿より先にサクラさんのかき氷の屋台があったのか?)
タエコが何の「先生」なのか。
ヨモギ(加瀬亮)が朗誦?したドイツ語らしい台詞は何だったのか。
タエコは「何」が欲しかったのか、または本当はどうしてここに来たのか。
わからないことだらけでしたが、
皆それぞれの事情でそこにいるんだからそれでいい、のでしょう。
旅ってそんなものですよね、多分。
それにしても穏やかな表情でとってもキュートなコージは
メスだったんでしょうか。(←やはり気になっている。)
ちなみにユージの書いた地図ですが、
「なんとなく不安になってきて、
そこから80mくらい走ったらそこを右」というコメントは
実に絶妙だと思うのですが、どうでしょうか。
(ここでも妙に実感が;;。)


この映画は見る人によって
かなり違う感想を持つものかもしれないなと思いました。
ある意味、究極の旅映画と言えるかもしれません。
ちょっと旅に出てみたい時、
旅を味わいたい時、
日常を離れて気持ちを空っぽにしてみたい時、
よく効くかもしれないし、
その足で旅に出てしまうかも。(それはないか。)
たまたま島でぼーっとすごす幸福を過ごしてきたばかりだったので、
(人を思う、という上等なたそがれ方はしておりません^^;)
画面に何度も写る海や海岸を見て音を聞きながら、
まだ新しい記憶に重ねておりました。
沖縄かどこかかな~という感じを受けましたが、
後のテロップを見ると、与論だったのでしょうか。
日常で気持ちが擦り切れている時にこの映画を見たら
また全く違う印象になりそうでしたので、
そういう時期にまた再見してみたいなと思いました。

映画を見ていると、とても石垣の案山子に行きたくなりました。
あの島を(春限定かもしれませんが)人生の一部にしてしまいそうな
タエコのような思い切りはありませんが、
犬のボブたち猫ののんちゃん、ヨウムのシャロンにも会いたいし、
人間の皆さんにも是非お会いしたいです。
(こちらもごはんが美味しいんです!)


また行ける日を目指して、しばらくしっかり働きます(^^;)。

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