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2007年4月30日 (月)

ブラッド・ダイヤモンド

気がつくとアカデミー映画強化週間になりつつありますが;;、
やっと見てきました『ブラッド・ダイヤモンド』。
予告で『300』が流れましたが、
ジェリーさんとじゅう(違)のみ印象に残りました(_ _;)。
やはりずーっとハイテンションなのでしょうか。
本編を見るのが楽しみです。

さて、お話ですが、意外なほどひねりのないものでした。
虐殺シーン系はやはり相当ありますが、まとまりがよく、
ドキュメンタリーというよりは
社会派エンタテインメントというようなものに
仕上がっていたように思います。
西アフリカの国シエラレオネは
ダイヤの採掘権をめぐり、
政府軍、革命軍(亡国の徒と言い換えてもよいかと)、
莫大な利益をあげている西欧の宝石業界などに翻弄されて
(内戦を起こしたほうが都合がよいのか銃の売買も盛ん)、
普通の人たちが虐殺、略奪を尽くされて難民状態になり
「国民全員がホームレス」であり
「白人がダイヤを欲しがるのはわかるが
アフリカ人同士が争うのはなぜか」という状況にさらされています。
レオナルド・ディカプリオ演じるダニー(31歳)は
アフリカの一国ローデシア出身で、
9歳で両親を殺されたのち傭兵となり(おそらく少年兵として?)、
国がなくなったあとはダイヤの密輸で暮らし、
いつかアフリカを出ることを夢見ています。
ジャイモン・フンスー演じるソロモンは地元人ですが、
村を革命軍に襲われて家族と離れ離れになり、
自分はダイヤ採掘場で強制労働をさせられるも、
偶然巨大なピンクダイヤを見つけ、
政府軍の急襲による混乱の中でダイヤをかくして逃げ延び、
その後留置所の中でダイヤのことを言及され
そこに居合わせたダニーがソロモンに近づいていきます。
一方、アメリカから紛争ダイヤ密輸の証拠を探してやってきた
ジャーナリスト・マディー(ジェニファー・コネリー)がダニーに接触し、
いつしか事に巻き込まれていきます。・・・

(以下、一応一部白文字にいたします。)

戦場になった町は阿鼻叫喚の地獄絵図なんですが、
絵としてはよくまとまっているというか、
ブレがひどくてわけがわからないということもなく、
レオ様のアクションの切れのよさも際立っていました。
元兵士の彼の戦場の中で確実に逃げ切る技術の高さに驚きました;;。
不死身・・・ではなかったですが、ものすごいサバイバル能力でした。
(自分で売った武器で攻撃されるのは自業自得か?と突っ込んでいました;。)
演技も良かったと思うのですが、
そこまで凄まじい過去を持っているにしては爽やかに見えまして
(キャラクターの掘り下げもあまりなかったので)
彼が「戦場に残された少年」で
今もそれをひきずっているからなのかなと
思ったりもしました。

ジャイモン・フンスー演じるソロモンは大変良かったです。
離れ離れになった家族を探し、
革命軍にさらわれた息子を取り戻すために奔走するソロモンは
よき父親にして正直で誠実な家庭人で、
金を手にしても家庭も子供も持たないというダニーのことを
「理解できない」といいます。
地に足の着いたこんな人(たち)がいるから、
ここまで滅茶苦茶にされてもなんでも
アフリカは連綿と人の命を引き継いで
国を立て直していけるのだなと納得させる力がありました。
この底力(生命力)が
今の西欧諸国や日本にあるとは思えません。
バーテンダーは言います。
「この大陸は自分の国(土地)だから、離れることはありえない。」
ソロモンは言います。
「自分の子供はいい子で勉強が好き、大人になったら医者になる。
だから彼が大人になるころには国が平和になる。」
ラストのダニーのソロモン親子(一家)救出は
ソロモン(のような父)の存在に
ダニー自身が救われたということなのかと思いました。
アフリカそのものである赤土(red earth)を手につかんだのは、
自分もアフリカに属するものであると思い、
納得したのか誇りに思ったのか・・・。


次々に革命軍に襲われていく村から略奪された子供たちが
銃を持たされ少年兵にされていく件は、
本当に命を簡単に奪われるばかりか
心まで蹂躙し、暴力を強制され叩き壊されてしまうもので、
こりゃすでに国なんかないわ・・・と
溜息も出ずまばたきもできませんでした。
人間性をここまで捨てさせられるの?
村を焼かれ無差別な銃撃を目の当たりにした子供たちが
自分で銃を持つ側にさせられるのに心が痛くなりました。
心に蓋をして良心を忘れ、銃を握らないと
理不尽な世界の中では生き伸びることができないのでしょう。
この暴力と理不尽の大元がどこにあるのか。
映画のテーマは富める国々によるダイヤの購買なのですが、
問題はダイヤだけじゃないですよね。
(劇中では金とか石油とか言っていたと思います。)

ラストは考えられないくらいすっきりとしたもので
ちょっと出来すぎの感がありますが
(これが実話ベースとすると多少気持ちが救われるのですが)、
見終わった後にそれほど重い疲労感は残りませんでした。
クライマックスは
おおやっぱりレオ様主役だな~というシーンでしたが、
きっちり落涙させられたことを白状しておきます(^^;)。


ちなみに、どこにでているのかと探していた
ブレア氏(『クイーン』)ことマイケル・シーンは
宝石会社の重役で出ていました。
ちゃんと悪役の顔?でお見事でした;;。

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